ただただ経営戦略に関する内容を掲載しても、結局どれから手をつけていいのかわからなくなるため、何はともあれ、これだけはまずやって頂きたいというものを厳選しサイトに掲載していきたいと思います。
【記事掲載日】 2015/9/3
【記事の対象者】 中小企業様のうち”他にはない”どこよりも手軽に使える経営戦略のエッセンスを知りたいと考えていらっしゃる方向け
2分32秒で読めます。
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経営戦略シリーズ第5回
< 経営=掛け算思考? >
〜実はシンプル。問題が見えてくる話 その4〜
経営戦略シリーズ第1回で「次回は掛け算思考をベースとした経営戦略のイメージを説明していきます」とお伝えしました。
その際に下記美容室の例を挙げました。
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例えば魚津市にA美容室があるとします。
その場合、以下のような掛け算思考で経営戦略を考えていきます。
まずお客がA店を”知る”
×
次にお客がA店に”行ってみたいと思う”
×
次にお客がA店に”実際に”来る
×
次にお客がA店のサービスを受け”また来たいと思う”
×
次にお客がA店に”また来る”
×
次に“採算が合う”価格設定
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そこで、今回は上記流れのうち「お客がA店に”実際に”来る」という段階について説明していきたいと思います。
ちょっと待って下さい。
「実際に来る」ってその前の段階でお客は行ってみたいと思っているから来るに決まっているでしょ。
と思われた方もいたのではないでしょうか。
しかし、
私たちは日常的に「これ美味しそう。今度作ろう。」「この店良さそう。今度行こう。」などなど
”やりたいことリスト”
をたくさん作っていますが、実際行動に移したものは、おそらく10%もないのではないでしょうか。
先週の日曜日に思ったやりたいことリストを今日覚えているでしょうか。
先週の日曜日に思った「行ってみたい・欲しい・食べてみたい」という感情も今日の自分にとっては関係ないのです。
“タイミングが命”と言われる所以はこういった所からも来ているのでしょう。
この行ってみたいとお客に思ってもらった瞬間から実際に来店してもらえるまでの間に大きな見えない壁が存在します。
せっかく思ってもらったその「行きたい・欲しい・食べてみたい」という気持ちがあるうちに
A1 なんらかのアクションを起こしてもらう
A2 アクションを起こすための障壁を減らす
A3 定期的に思い出してもらう
これらがこの壁を突破するためのポイントとなります。
例えばA1について、
「ここの美容室良さそうだし今度行ってみようかな。」と思っている時に予約の電話をする場合
or
翌日になって少し気持ちが冷めた時に予約の電話をする場合と
ではどちらが心理的に楽でしょうか。面倒くさくなってきたからやっぱりやめようと思ったことはよくある話です。
だから、行きたい気持ちがあるうちにアクションを起こしてもらうことが大切なんです。
また、A2についても意外と事業者側では考えない部分ですが、私たちは予約の手順や料金体系がわかりにくい時、行きたい気持ちが冷め、いつものところでいいかと頻繁に諦める行動をとります。
だから、アクションを起こすための障壁を減らす必要があるんです。
これらが、見えない壁の正体であり、これらを一つ一つ改善していく必要があります。
具体的にどうするかということについては、知恵の出しどころであり試行錯誤が必要となるところですが、まず、必ず知っていただきたいことがこの「やりたいことリスト」のうち10%程度しか実行されず、ほとんどが忘れ去られるということです。どれだけ魅力的なPRをしたところで忘れられれば元も子もありません。
ぜひ、上記視点で自社の新規及び既存顧客の拡販プロセスを見直してみてください。
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参考までに、世の中で行われているやりたいことリストの実行率をあげる方法をご紹介します。
・事業者用無料Line@によるメッセージ(A3)
・お客へのおすすめ紹介(A3)
・チラシやホームページでの期間限定表示、期限付き割引券(A1、A3)
・事前予約制度(A1)
・Line@による問い合わせ、予約受付(A1、A2)
※全く興味のないお店や商品であればどんなにこれらの手段をとっても売れることはないですし、ここではあくまで「行ってもいいかな。良さそう」といった状況を前提にしています。
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今日のポイント
行きたいと思っているうちに
・アクションを起こしてもらう
・アクションを起こす障壁を減らす
・定期的に思い出してもらう
次回は「お客がA店のサービスを受け”また来たいと思う”」という段階に関して書いていきたいと思います。
それでは、お楽しみに。
それでは、アドバンスそして未来へ〜