ただただ経営戦略に関する内容を掲載しても、結局どれから手をつけていいのかわからなくなるため、何はともあれ、これだけはまずやって頂きたいというものを厳選しサイトに掲載していきたいと思います。
【記事掲載日】 2015/8/12
【記事の対象者】 中小企業様のうち”他にはない”どこよりも手軽に使える経営戦略のエッセンスを知りたいと考えていらっしゃる方向け
2分34秒で読めます。
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経営戦略シリーズ第5回
< 経営=掛け算思考? >
〜実はシンプル。問題が見えてくる話 その3〜
経営戦略シリーズ第1回で「次回は掛け算思考をベースとした経営戦略のイメージを説明していきます」とお伝えしました。
その際に下記美容室の例を挙げました。
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例えば魚津市にA美容室があるとします。
その場合、以下のような掛け算思考で経営戦略を考えていきます。
まずお客がA店を”知る”
×
次にお客がA店に”行ってみたいと思う”
×
次にお客がA店に”実際に”来る
×
次にお客がA店のサービスを受け”また来たいと思う”
×
次にお客がA店に”また来る”
×
次に“採算が合う”価格設定
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そこで、今回は上記流れのうち前回に引き続き「お客がA店に”行ってみたいと思う”」という段階について説明していきたいと思います。
今回は前回の続きということで前々回話した4つのルート
http://tsutsumidani.com/post-659/
のうち口コミを通じてA美容室の存在を知る場合について書いていきます。
口コミは、他のルートと違い直接見込み客とお店がつながらないという特徴があります。つまり、口コミが生まれるかどうかは口コミをする人(通常、既存顧客)にかかっており、事業者は口コミをする人が口コミをしたくなるように意識的に取り組んでいくことが必要です。
口コミは実際に利用した人の言葉であり、また、信頼できる友人などの言葉であるため、いい口コミを聞いた人は行ってみたいと思う確率が非常に高いです。つまり、口コミ起こすだけで十分新規顧客獲得を期待できます。
とはいうものの、実際、皆さんが直近1ヶ月で友人や家族に特定のお店をおすすめしたことはあったでしょうか?
。。。
実はほとんどないのではないでしょうか。
皆さんは美容室に限らず、よく利用するお店はいくつも持っているはずです。皆さんがリピートするくらいですので少なくとも満足はしているのではないでしょうか。
それでも口コミは起きません。実際は満足したお店を見つけたくらいでは口コミは起きないのです。
なぜか。
それは、口コミの現場である友人や家族との会話やFacebook上の投稿は、満足した話ではなく、驚くことなど人にどうしても伝えたくなるような話をする場であるからです。
例えば、友人からの誕生日プレゼントに、5,000円のネックレスと1個5,000円のチョコレート、どちらをもらった時、人に話したくなるでしょうか?
明らかに後者ですよね。
結局のところ、口コミが起きないのはお客さんの想像の域を超えていないからです。満足するようなお店であっても、それがお客が想像できる範囲のものであれば口コミは起きませんし、進んでおすすめはされません。(いいお店を聞かれた時に、さらっと言う程度です。たとえ満足したお店であっても。)
そこで、今後、
メインのサービス以外でも構いません、
付随的なサービスでも構いませんので、
何か1つお客の想像を超えるようなものを用意してみてください。口コミはいい意味でも・悪い意味でもお客の期待を裏切ることから始まります。
そして、口コミがキッカケで来店したお客さんにサービスを紹介できる状況になってからが、腕の見せ所です。
(サービスがいいから人が来るというより人が来て初めていいサービスを紹介できるという感覚が大切です。)
今日のキーワード
口コミは、いいサービス・商品ではなく、期待を裏切ることから始まる
次回は「お客がA店に”実際に”来る」という段階に関して書いていきたいと思います。
それでは、お楽しみに。
それでは、アドバンスそして未来へ〜